詩人・中原中也の愛した名勝・長門峡。総距離およそ5.1キロ、山口市と萩市にまたがるその渓谷は、秋には紅葉の名所としても知られています。
その美しい紅葉をこの目で見ようと、子どもたちを連れて親子3人、ドライブがてら紅葉狩りに行ってきました。

とてもドライブがてらではなかったのですが・・・その歩くにつれて変わりゆく景色や美味しいアユ料理にとても感動しましたので、今回はわが家の長門峡探索の様子、そして渓谷の景色、紅葉の撮影スポット、アユ料理やトイレ、駐車場情報などを2回に分けてお送りします。

その1は駐車場や混雑状況、紅葉時期に運行するシャトルバス、萩側の入り口・竜宮淵の様子と竜宮淵から鈴ケ茶屋にかけての絶景スポットをご紹介します。

長門峡の玄関口・道の駅長門峡についてはこちら→ 道の駅長門峡・あとうの魅力が詰まった直売所を探検

紅葉時期の混雑具合は

わたしたちが行ってみたのは、11月17日の日曜日。ちょうど紅葉の見ごろの時期でした。

日曜ということもあり、道の駅長門峡の駐車場はやっぱり満車!満車の駐車場に入ろうと、道路に車の列ができています。
道路向かいの駐車スペースもいっぱいでした。

どうしようかと焦ったその時、駐車場が数百メートル先にあるとの看板を発見。
紅葉の時期用の臨時駐車場ですね。警備員さんの案内通りに道の駅を通過して臨時駐車場へ向かいました。

ちょうど山口市側から見て左手の郵便局を少し過ぎたあたり、道の駅から500メートルくらい先の場所、やはり左手に空き地があります。そこが臨時駐車場のようでした。
空き地前に駐車場の看板が出てないので、スルーしてしまわないように気をつけてくださいね。

お昼前にわが家が着いたときは、こちらの駐車場はまだ空いていましたが、15時前に帰る頃にはいっぱいになっていました。
時間によっては止められない方もいたかもしれません。
平日はもっと空いているんじゃないかと思います。

紅葉の時期にはシャトルバスが運行

毎年紅葉が見ごろの時期には、長門峡の玄関口である道の駅と渓谷の終点である竜宮淵の間をシャトルバスが運行します。

ふだんはシャトルバスが出ていないので、例えば道の駅から長門峡を散策すると、竜宮淵まで行ったらまた歩いて戻らないといけません・・・。道の駅長門峡の近くにはJRの駅もあり公共交通機関があるのですが、終点・竜宮淵は山の中なので公共交通機関はありませ。タクシーもいません。

となると、往復で総距離はおよそ10.2キロ。
道は平らな道ではありません。片道の所要時間およそ100分と言われているので、休憩入れて230分以上・・・。4時間近いってことですね(;^_^A

もちろん竜宮淵には車で行くこともできます
道の駅のような大きな施設はありませんが、駐車場もお茶屋さんもありますし、トイレもあります。ただ、竜宮淵までの道が山道でくねくねして狭くて・・・運転が苦手な方には難しいかもしれません。

ということで、シャトルバスが出る紅葉のこの時期は、長門峡を歩きとおす絶好のチャンスです!
紅葉ももちろん美しいですが、長門峡をまるっと楽しんでいただけるのも、この時期ならではなんですよ。

まだ長門峡を踏破(笑)したことのないわたしは、今回あえて道の駅からではなく、竜宮淵までバスで行き、道の駅側に歩いて引き返してくるルートをとることにしました。

2021年のシャトルバスの運行日程は、2021年11月3日(水祝)~23日(火祝)、毎日運行します。
運行時刻表、片道料金は下記のとおりです。

道の駅長門峡(発) 竜宮淵(着) 竜宮淵(発) 道の駅長門峡(着)
11:00 11:30 12:00 12:30
13:00 13:30 14:00 14:30
15:00 15:30 16:00 16:30

大人(中学生以上) 片道1000円
小学生       片道 500円



いっしょにバス乗り場で話を聞いてた観光客の方は、「片道1000円!?」と言ってバスはやめて歩いていかれることにされていました。

もちろん、道の駅から竜宮淵まで踏破して往復するもよし、片道竜宮淵まで歩いて帰り片道をシャトルバスもよし、道の駅または竜宮淵からスタートして紅葉を楽しんで途中で折り返して戻ってもよし。
お好きなルートで渓谷の紅葉を楽しめます。

まるで山奥の秘境・竜宮淵

シャトルバスが出発したのが11時。
乗っているのは座席の半分にも満たない10名くらいでしたので、行きは歩く方が多いようです。

バスに揺られて揺られて・・・竜宮淵に到着したのは、11時半。所要時間は30分です。
けっこうな山道でしたので、やはり車よりもシャトルバスの利用をおすすめします。

竜宮淵付近は昼前なのに山の影になっている部分が多く、吐く息が白くなるほど。それほど山の中なんですね。
その陰になっている様子が、山の中の秘境に来たような気分を盛り上げてくれました。

竜宮淵にはアユ料理のお店があり、ほかにも地元の方による竜宮団子、アユの串焼き、しし鍋が売られていました。
清流といえばアユということで、アユとお団子いただきました^^

早速アユに舌鼓。炭火焼きなので、香ばしい~!そして身が柔らかい!
産卵の時期なのか、アユには卵が詰まっててぷりぷり^^

お団子もいただいて、甘めのお団子に甘辛いタレがおいしい。やっぱりお団子って、いいなあ。
まだ長門峡の紅葉を何も見てないのに(笑)味覚はしっかり味わって。山の中で味わうアユとお団子、景色と相まって格別です・・・もうこれだけでもここに来た甲斐がありました。

お腹も満たしてトイレを済ませ、やっと渓谷へ向かいます。

長門峡の約5.1キロの間にはトイレはありません
真ん中の鈴ケ茶屋に一応ありますが、観光用ではないような古いトイレです。渓谷の中なので、水洗ではないと思います。

道の駅か竜宮淵でトイレは済ませておいてくださいね。

散策に出発!絶景ポイント紅葉橋

いざ出発!

長門峡の石碑があります。安倍首相のお名前が。
そして、「竜宮茶屋」。創業60年だそうです。

歴史がある分お料理も良いようで、お昼を考えてた観光客の方が「う・・・(このお値段)どうしよう・・・」と悩んでおりました。きっと竜宮茶屋からの眺めは素晴らしいものでしょうね!
竜宮茶屋を過ぎるといよいよ本格的に渓谷散策です。

一気に渓谷が作り出す空気に飲みこまれていきます。
岩肌を流れ落ちる水音の迫力と美しい木々の色彩。

大自然が作り出す光景を目の当たりにして、非日常の世界への感動と興奮で嬉しすぎてにやにやが止まりませんでした。
写真を撮ったりじっくりと景色を眺めているうちに、子どもたちにどんどん置いて行かれます(;^_^A

遊歩道は山の中で日陰になっており、足元もしっとり濡れているところが。
落ち葉と水とで滑りやすい場所もありましたので、気をつけて。

感動しながら歩いていくと、赤いつり橋が見えてきました。わたしがいちばん見て見たかった紅葉橋です。階段を登って橋の上から渓谷を見渡すことができます。
ちょっとつり橋が揺れるのを我慢しながら、渓谷を高い場所から一望します。

まるで宝箱を見ているような気分。大きな渓谷という宝箱の中に、赤や黄色、そして緑の光る飴玉のような宝物がちりばめられている・・・赤黄緑の美しいコントラストがなんともいえません

今年は台風の影響で葉っぱが茶色くなってしまっていたり、葉っぱが落ちてしまっている木が多かったようです。例年はもっと鮮やかなコントラストを見られるそう。紅葉の中に浮かぶ紅葉橋も、もっと美しいそうですよ。

紅葉橋に上る階段は、手すりはありますがとっても急でした。上る際は滑らないように気をつけて登ってくださいね。

川面に映る紅葉に心奪われながらの散策 

次のポイント、下和留瀬(しもわるせ)に向かいます。

ここからがまた山の紅葉がきれいです!
木々の紅葉が川面に映り込み、ほんとに鏡のように鮮明に紅葉が映っています息をのむほどの美しさ・・・。ずっと、心行くまで見ていたくなる景色です・・・。

残念なことに遊歩道は細く、紅葉を見に来たたくさんの観光客の方が行き交いますので、そんなにゆっくりとは立ち止まっていられません。
またすれ違えるほどの道幅がない場所や岩が飛び出している場所も多々あり、お互いに道を譲り合って進んでいきます。

今回の散策でとっても気持ちよかったのが、道を譲っているときやすれ違う時に「こんにちは」とか「ありがとうございます」って見知らぬ方たちとあいさつを交わしあったことです。

山登りやハイキングに行くと、よくこんにちはって声をかけ合いますよね。それと同じ、普段では声をかけられないシーンなのに、ここではふつうにすれ違うたびに声をかけ合える、人との境界線が薄れる感覚。なんだかうれしかったです^^

さらに歩を進めていくと、これまで日陰だった場所にお日様が当たりだし、川面や木々からうっすらと湯気のような蒸気が立ち上り、それが光に当たってきらきらと反射・・・。
まるで、今この世界に朝が来たかのように思える、実際の時間を忘れてしまうような何とも言えない感覚を覚えました。ほんとはもうお昼過ぎてるんですけどね。

また渓谷だけでなく、遊歩道の脇も美しい色のコケで覆われた岩の数々、コケを伝っていく水滴のかわいらしさ。足元に実っている赤い冬イチゴ・・・。
思い出すだけで笑みがこぼれてくるような、心がほんわかとあったかくなります。あ、ジブリ映画の世界の中に入ったような気分です、トトロの寝床みたいな(わたしだけ?)。

そんないろいろなことが頭をよぎりながらも進んでいくと、次第に渓谷は開けた地形になってきて・・・あら?みなさん日向の岩場で休憩してる!

幻想的なジブリの世界から現実味を帯びた世界へと、目の前の光景が切り替わっていきます。なんだか不思議な感覚・・・。

とはいえ歩き始めておよそ2.1キロ。そろそろ疲れてまいりました・・・。
子どもたちも見えてきたお茶屋さんを目指して歩きます。「ここで休憩しよう」を合言葉に(笑)
小高い岩場の上に張られた黄色いテントは、「鈴ケ茶屋」
ちょうど長門峡の真ん中にあるお茶屋さんです。

その2・鈴ケ茶屋から道の駅長門峡到着までに続きます・・・。長文お読みいただきありがとうございます!

長門峡の玄関口・道の駅長門峡についてはこちら→ 道の駅長門峡・あとうの魅力が詰まった直売所を探検