
※令和4年の「やまぐち伝統芸能まつり」は中止になりました。
2月20日(日)、ルネッサながとにて「やまぐち伝統芸能まつり」が開催されます。
ふだんあまり見る機会が少ない伝統芸能。
地域や神社のお祭りなどで見たことがあるかもしれませんね。


「やまぐち伝統芸能まつり」は、平成27年、ルネッサながとの開館15周年をきっかけに、「山口県を代表する文化財の魅力を再発見し、伝統芸能の保存・継承の機運を盛り上げること」を目的に始まりました(やまぐち伝統芸能まつりチラシより)。
ぜひ県内の代表的な伝統芸能を、ルネッサながとで見てみませんか?入場無料ですよ♪
この記事では「やまぐち伝統芸能まつり」の日程詳細、出演団体のみなさんをご紹介します。
やまぐち伝統芸能まつり・開催日時など詳細
(やまぐち伝統芸能まつりチラシより)
開演時間:13時(開場30分前)
会場:ルネッサながと「劇場(文化ホール)」
入場料:無料
ルネッサながと・会場情報
問い合わせ先:TEL0837-26-6001
アクセス:中国自動車道美祢ICからおよそ35分、山陰自動車道三隅ICからおよそ10分
公式サイト:山口県立劇場ルネッサながと
イベント内容
「やまぐち伝統芸能まつり」では、山口県内の5つの代表的な伝統芸能が競演します。
どの伝統芸能も、山口県の無形民俗文化財に指定されている大切な文化財です。
鷺流狂言(山口市)
鷺流狂言はもともと、3代狂言(大蔵・和泉・鷺)の一つの流儀でした。

鷺流狂言は和泉流、大蔵流のような家元をたてることができず、山口には明治時代に民間伝承として伝えられました。
1954年(昭和29年)、鷺流を後世に残そうと「山口鷺流狂言保存会」がつくられ、現在も次世代への継承に努めています。

とても貴重な伝承なんだね
1967年(昭和42年)、鷺流狂言は山口県の無形文化財第1号に指定されました。
⇒山口鷺流狂言保存会
徳地人形浄瑠璃(山口市)
1877年(明治10年)ごろから、佐波川流域の旧出雲村や八坂村(今の山口市徳地町)で人形浄瑠璃が流行っていたといわれています。
村祭りや神社の境内で上演し、とても人気を得ていたそうです。
その勢いは大正時代をピークに、衰退の一途をたどります。
しかし、この伝統を後世に受け継ごうと、保存会が結成されました。
徳地人形浄瑠璃の特徴は、浄瑠璃が語れる三味線弾きと二人だけでも上演できること。
人形の操作には、徳地の人々による発明の竹串が使われており、一人で数体の人形を動かすことができるそうです。
山代白羽神楽(岩国市)
山代白羽神楽(やましろしらはかぐら)は、岩国市美和町にある白羽神社の舞殿で舞われる神楽です。
江戸時代、飢饉や疫病に悩まされた農民が、五穀豊穣と悪疫退散の願いを込めた神事として始めたと伝えられています。
幾度も伝承の危機を迎えましたが、現在まで途絶えることなく受け継がれてきました。

⇒山代白羽神楽保存会
大波野神舞(田布施町)
大波野神舞(おおはのかんまい)は、江戸時代、天明元年(1781)の頃には神楽として伝わっていたといわれる神楽です。

大波野の4 地区に伝わっており、5年に一度地区内の神社に奉納、10年に1度の式年大祭でも奉納されています。
また昭和55年には保存会がつくられ、毎年秋に大波野の八幡八幡宮(はちまんはちまんぐう)で祭礼を行っています。

⇒大波野神舞facebook
切山歌舞伎(下松市)
およそ270年前、江戸時代から伝わる歌舞伎です。
大阪の難波で人形浄瑠璃や歌舞伎を見て、感銘を受けた地元の住人がいました。
ある夜、白髪の神さまから「切山八幡宮の秋祭りで歌舞伎を奉納」するようにとお告げを受け、息子を難波に派遣し3年間修行させました。
そして帰ってきた息子が、村の若者たちと切山八幡宮の秋祭りで上演したのが始まり、といわれています。
現在も保存会により切山八幡宮のお祭りなどで上演され、継承に取り組んでいます。


⇒下松市 郷土資料・文化遺産デジタルアーカイブ
まとめ
ルネッサながとで開催される「やまぐち伝統芸能まつり」日程と出演団体をご紹介しました。
伝統芸能といえば、地元のイベントやお祭りで太皷や南京玉すだれ、神楽、地元の神社の例大祭での演奏など、楽しい記憶とともに思い出されてきます。みなさんはいかがでしょうか。
コロナでイベントやお祭りが自粛される中では、なかなか伝統芸能にふれる機会がないかもしれませんね。
この機会にルネッサながとで、各地域で受け継がれてきた伝統芸能を見てみませんか。