瑠璃光寺で有名な香山公園のそばにある「洞春寺(とうしゅんじ)」。

長州藩の始祖である毛利元就の菩提寺であり、山門と境内にある観音堂が国の重要文化財に指定されている、歴史的にも非常に価値のあるお寺です。

境内には見どころも多く、イベントも頻繁に開催しているそうで、年間を通じて多くの参拝客が訪れています。

なんたん
なんたん
香山公園に行ってきたので、はじめて洞春寺にも立ち寄ってきました!
つぶた
つぶた
うわさのマル2世住職に会えなかったのが残念~
この記事では、洞春寺の場所や駐車場、アクセス、歴史や見どころをご紹介します。

洞春寺・場所や駐車場情報

(山門)

洞春寺があるのは、香山公園の県庁側。
香山公園の駐車場に停めて、公園内の散策と一緒に見学できます。

洞春寺を目的に訪れるならば、香山公園第2駐車場(山口育児院の裏)や、お寺の前(駐車駐車可)もあります。

山門は通ることができません。
山門の左となりに、洞春寺中門前に出る車道があります。

所在地:山口市水の上5-27
電話番号:083-922-1028
駐車場:あり
アクセス:
【公共交通機関の場合】
・県庁前バス停から徒歩10分
・山口市コミュニティバス大内ルート香山公園行き洞春寺バス停
【車の場合】
・中国自動車道小郡I.C.から車で15分



洞春寺の歴史

(本堂)

もともと洞春寺は、1572(永亀3)年、毛利元就の菩提寺として、毛利氏の本拠地であった安芸吉田に建立された、臨済宗の大きなお寺でした。

関ヶ原の戦いの後、毛利氏の防長移封(国替え)にともなって萩城内に移り、毛利氏の本拠地が山口に移ったため、明治維新後の1871(明治4)年には洞春寺も現在の山口の地に移されました。

現在の地は、応永7年(1400)に大内盛見(もりはる)が建立した国清寺があった場所。
国清寺派のちに常栄寺と合寺となり、寺は常栄寺として存続しましたが、明治維新後、常栄寺は宮野に移っています。

幕末この地は、奇兵隊の駐屯所や13代藩主毛利敬親(たかちか)の仮寓所(かりずまい)など、歴史の舞台ともなりました。

なんたん
なんたん
当時の藩士たちによる柱の刀傷や、長州藩出身の政治家・井上馨(いのうえかおる)の分霊塔が残されています

境内の見どころは?

洞春寺には、国指定重要文化財である山門と観音堂をはじめ、数多くの文化財があります。

国指定重要文化財・山門

山門は、大内盛見が建立した国清寺の遺構で、創建当時のものといわれています。
全国的にも数少ない、貴重な四脚門(しきゃくもん)です。

四脚門は、門柱の前後に控柱を2本ずつ、左右合わせて4本立てたもので、大変格式の高い門でした。

(裏側から見た山門)

昭和61年~62年にかけて解体修理が行われた際、桟瓦葺から建立時の檜皮葺きの屋根に復原されました。

国指定重要文化財 観音堂

境内にある観音堂はもともと、1430(永享2)年、大内持盛(もちもり)が現在の滝町に創建した観音寺の仏殿でした。

観音寺は江戸時代末期には衰退し、荒廃がひどくなってしまったため、洞春寺に1915(大正4)年に移建されました。

堂内には大内義弘・盛見・持盛の木像があり、内部の岩屋造りの厨子(ずし)も建物と同時代のものとされています。

なんたん
なんたん
外部下層の粧板軒は、全国的にも例が少なく珍しいものなのですって
そうなんだね、よく見たらよかったなぁ(^-^;
つぶた
つぶた

境内を散策してみました

正面の参道からの道と別に、洞春寺へは、香山公園第2駐車場から中門へ出るわき道がつながっています。

休日のお昼間に訪問しましたが、途切れることなく観光客が訪れていました。

門を入ると、目の前に本堂が鎮座しています。
この本堂は、江戸時代に焼失して再建されたものです。

じつはこの日、本堂にお布団が干してあって…ちょっとびっくりしました(笑)

つぶた
つぶた
なんともざっくばらんなお寺だね^^

(本堂内)

本堂では音楽コンサートや落語など、さまざまなイベントを開催しているそうです。

洞春寺の公式twitterでイベントの告知をしていますので、チェックしてみてくださいね。
毎週土曜日19時から、座禅会も開催しているそうです。

境内には、菊の御紋と毛利家の家紋が入った、古い瓦が置かれていました。
再建前の本堂に使われていた瓦でしょうか?

こちらの鐘楼門は、山口市指定文化財です。
製作者・制作年代ともに不明ですが、木材の状態から、江戸時代中期のものと推定されています。

なんたん
なんたん
うわさのマル住職2世(犬の住職)には会えませんでした。お散歩に行っていたのかな?

(マル住職、洞春寺公式twitterより)

まとめ

洞春寺をご紹介しました。

事前調査不足で、裏手にある井上馨分霊塔や竹林などを、見損ねてしまいました。
また次回訪問した際は、しっかり境内を隅々まで散策、そしてマル住職にもお会いしていきたいと思います。

この記事で、洞春寺の歴史的価値がお伝え出来たなら幸いです。