「下関の奥座敷」といわれ、歴代の毛利諸候に愛されてきた名湯「川棚温泉」。
その温泉街のいちばん奥の高台には、応永23年(1416)に創建された古刹「妙青寺(みょうせいじ)」があります。
室町時代の画聖・雪舟が築庭したといわれる庭園、山頭火の句碑があることで知られ、裏にある寺堤は藤の花の絶景スポットとしても有名です。
妙青寺・場所やアクセス
場所は?
妙青寺があるのは、川棚温泉街のいちばん奥の、行き止まりのような場所にあります。
問合せ先:083-772-0336(妙青寺)
アクセス:
中国自動車道小月ICから20分(国道491号線経由)
JR川棚温泉駅から車で5分
駐車場は?
最寄り駅やバス停は?
公共交通機関で来られる場合は、JR川棚温泉から徒歩で25分。
JR川棚温泉駅近くの「川棚駅」バス停からは、「川棚温泉」バス停までの便が一日5便ほど出ています(所要時間3分)。
サンデン交通株式会社(ブルーライン交通株式会社)HPはこちら
最寄りのバス停である「川棚温泉」バス停から妙青寺までは、徒歩10分です。
境内の見どころ
雪舟庭
本堂の裏には、室町時代の画聖・雪舟の作といわれる庭園があります。
「心」の字の形をした池と、その周りにとりまく樹木や岩石で宇宙を表した配列にある、とされているそうです(豊浦町観光協会による「雪舟の築庭」看板より)。
山頭火歌碑
境内を入って御成門のすぐ脇には、自由律俳人・山頭火の句碑が建てられています。
山頭火は流浪の俳人生活の中で、昭和7年(1932)に川棚温泉に立ち寄りました。
川棚温泉をとても気に入り、ここ川棚を終の棲家にしたいとまで願ったといわれています。
その願いは叶わなかったものの、川棚で多くの名句を残し、今もその句は温泉街のあちこちで見ることができます。
藤の絶景が見られる!妙青寺の寺堤
(豊浦町観光協会/過去のインスタグラム投稿より)
妙青寺でとても有名なのが、寺堤に自生している藤です。
毎年藤の花の時期には、県内外から多くのカメラマンが、妙青寺の寺堤を目指してやってきます。
藤の花が水面まで枝垂れて咲き、鯉が花の下に集う光景はまさに絶景!
数年前、”絶景プロデューサー”詩歩さんの『死ぬまでに行きたい!世界の絶景新日本編』に紹介され、一気に有名になりました^^
寺堤には、御成門手前の右脇にある道を行くと、歩いて1分くらいで到着します。
藤の季節以外は、ふつうの寺堤です。
堤にはたくさんの藤が生い茂っており、鯉も元気に泳いでいました。
妙青寺の歴史
見どころが多く、風情あふれる妙青寺。
その始まりは、応永23年(1416)。大内氏27代持世(もちよ)の弟・大内持盛(もちもり)が、先代盛見(もりあきら)の菩提寺「国清寺」として建立したことに始まります。
その後、大内義隆の旧臣・杉連緒が、義隆の菩提を弔うために大修理をし、寺号を「瑞雲寺」に改めます。
江戸時代、初代長府藩主・毛利秀元が、実の姉である妙青大姉をこの地に弔うために伽藍を修理し、現在の「妙青寺」になりました。
以降、毛利氏の庇護を受けたとのことです(妙青寺/川棚温泉縁起より)。
まとめ
下関市川棚温泉にある妙青寺をご紹介しました。
裏山から見ると雰囲気が変わる庭園や、山頭火の句碑、境内社など、見どころの多い妙青寺。
近くには、川棚温泉交流センターや公衆銭湯「ぴーすふる青竜泉」、ケーキとカフェ「ガルメン」、元祖「たかせ」など、川棚温泉街の立ち寄りたいスポットが満載です。
ぜひ、川棚温泉を訪れた際には、歴史ある妙青寺にも足を運んでみてくださいね。
■川棚温泉の公衆浴場「ぴーすふる青竜泉」体験記はこちらです。
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