こんにちは、防府市の主婦なんたんです^^
先日、秋吉台をドライブした帰りに、美祢市美東にある長登(ながのぼり)銅山文化交流館に行ってきました。

行ってみたきっかけは、中学生になる娘の「道の駅みとうにはどうして大仏があるの?」という質問。
(うちの子は美東と奈良の大仏さまの関わりを知らないんだ・・・)と思い、急遽、娘を連れて長登銅山文化交流館へ行って長登銅山について学んできた次第です。

そこで今回は、日本最古の銅山である長登銅山の歴史やその価値、長登銅山文化交流館についてご紹介しますね。

日本最古の銅山・長登銅山は奈良の大仏のふるさと!

美祢市美東にある長登銅山跡は、奈良時代から昭和35年まで断続的に採掘された、日本最古の銅山跡です。国定公園「秋吉台」の南東、東西1.6㎞、南北2㎞の山間地域に点在しています。

なんたん
なんたん
奈良時代から昭和までなんて、すごく長い歴史がある銅山だったのね

長登という地名は、奈良の大仏に銅を送った「奈良登り」が訛ってつけられたと伝えられてきました。しかし、裏付けになる資料が発見されず、ただの言い伝えと思われてきたのです。

ところが昭和47年に古代の銅山跡が見つかり、10年に及ぶ発掘調査によって、長登銅山が日本最古の国営銅山であったことが明らかになりました。

発掘調査では、銅の製錬に関するものや当時の人々の遺物、木簡が大量に出土し、なかでも木簡に書かれた文字から、長登銅山が長門国直営の鉱山であったことが判明。また採掘された銅は、日本で最初の流通貨幣「和同開珎」や奈良(東大寺)の大仏など、国家の大事業に使われたことがわかったのです。

つぶた
つぶた
言い伝えじゃなくて、本当に「長登」は「奈良登」だったんだね

奈良時代の国家の律令制度や、古代から近代にいたるまでその時代ごとの鉱山の様子や技術を知ることができることが評価され、2003年(平成15年)に国の史跡に指定されています。

下の動画では、長登銅山の歴史が紙芝居でわかりやすく説明されています(一般社団法人美祢市観光協会による動画をお借りしました)。ぜひご覧ください。

長登銅山文化交流館で銅生産の歴史を知ろう

長登銅山の跡地には長登の銅生産の歴史を学べる場として、長登銅山文化交流館が建てられています。
発掘された土器や木簡などの展示や、鋳造体験学習などが行われています。

展示コーナー

 (長登銅山文化交流館パンフレットより)

展示コーナーには、木簡、銅山とお金、奈良の大仏など、テーマによってコーナーごとに分けられた実物資料が展示されています。
出土したたくさんの遺物が目の前に展示してあるので、子どもさんも飽きずに興味津々で見学できますよ。

コーナーの中には、手で触れる展示物として銅の製錬時にできた「からみ」が展示されています。
からみは銅の鉱石から銅を取り出す過程で出てくる不純物。
形や重さ手で触って確認できます。楽しいですよ。

屋外には、時代別のからみが展示されています。
3時代それぞれのからみの違いを見比べてみてはいかがでしょう。

館内にはガイダンスシアター室があり、映像を見て長登銅山の歴史について学ぶこともできます。
実際はなかなか行けない古代鉱山跡や製錬所を映像で見ることができて、とても貴重ですよ。
子どもさん向けには、長登銅山の歴史を学べるアニメタッチの映像も用意されています。

史跡見学、鋳造体験

文化交流館では史跡の見学、鋳造体験を行うことができます。


【1.古代長登銅山跡探検】(往復90分程度)
片道およそ1キロ、標高差100メートルの遊歩道を徒歩で往復します。
古代銅山跡の坑内見学はガイド付きのみ。

【2.近世・近代鉱山跡見学】(1周30分)
鉱山製錬跡、山神社、寺院跡などを見学。

※1と2の見学コースは事前に申し込みがあれば職員かボランティアがガイドを行います(団体限定)。
ボランティアガイドの場合、1回2,000円。

【3.鋳造体験】(約1時間)
自分たちがデザインして彫った鋳型に、熱して液体状にしたスズを流し込んで、世界にひとつのオリジナルメダルが作れます。
体験材料代は300円、職員の指導のもと鋳造するのでご安心
ください。

※事前に予約が必要です。電話で予約ください(08396-2-0055)。

長登銅山文化交流館の施設詳細

所在地 美祢市美東町長登610番
問い合わせ先 TEL、FAX 08396-2-0055
入館料 (個人)大人300円、小中学生150円
(団体20名以上)大人250円、小中学生100円
開館時間 9時~17時(入館、映像上映は16時半)
休館日 年末年始と毎週月曜(月曜祝日の場合は翌日休館)
駐車場 あり(無料)
アクセス(車) 中国自動車道美祢東JC⇒小郡萩道路⇒大田ICから7分
JR新山口駅から 30分、道の駅みとうから6分
公式サイト https://www.c-able.ne.jp/~naganobo/index.html

まとめ

長登銅山跡、長登銅山文化交流館についてご紹介しました。
長登銅山文化交流館の近くには、樹齢130年以上の1本桜として有名な「長登のシダレザクラ」があります。春にはこちらも合わせてぜひ、立ち寄ってみてください。
わたしも今回、暑すぎて古代鉱山跡や製錬所跡に行けてないので、気候の良いときに史跡見学に行ってみたいです。