1本のクスの木が大きく枝を広げ、まるで森のように見えることからその名がついた「川棚クスの森」。
幹の周りは11.2m、高さ27m。枝張りも素晴らしく、もっとも長い枝は27mにも及びます!
その大きさと周囲に満ちあふれるクスの木の生命力から、パワースポットとしても親しまれ、その姿を見ようと多くの人々が足を運んでいました。
2019年(平成29年)に部分的な枯損が確認され、大部分の葉が落ちてしまった「川棚クスの森」。
その後は市や県、文化庁が連携し、クスの木の樹勢回復のため対応しています。
この記事では、現在の「川棚クスの森」の様子をご紹介しますね。
川棚クスの森はどこにある?
「川棚クスの森」があるのは、川棚温泉駅から車でおよそ10分(約6キロ)の場所。
国道191号線を北上し、ホームプラザナフコ川棚店がある交差点を右折して県道262号線(豊浦豊田線)を道なりに進んで行くと、川棚クスの森の看板が出ている場所で右折します。
少し進むと目印の大きな看板が出ているので、看板どおりに左の道を進むと「川棚クスの森」の駐車場に到着です。
駐車場からは階段を登ってクスの森まで行けるようになっています(徒歩1分もかからないぐらいです)。
階段を登るのが大変な方には、思いやり駐車場(車いす用駐車場)も2台分用意されていますよ。
問い合わせ先:TEL083-774-1211(豊浦町観光協会)
駐車場:あり(普通車21台、車イス用2台)
アクセス:JR川棚温泉駅から車で10分、中国自動車道小月ICからおよそ20分(約16キロ)
公式サイト:豊浦町観光協会
川棚クスの森とは
川棚クスの森は、大正11年に天然記念物に指定された1本のクスの木です。
枝張りは見事で、幹から18本もの大きな枝が四方へ伸びています。
枝のうち2本は、一度幹から折れた枝が地上に落ちて、ふたたび根を張ったのだとか。
その驚くほどの枝張りや神秘的な姿から、川棚クスの森は「日本三大樟樹(しょうじゅ:クスノキ)」の一つとして知られています。
川棚クスの森の樹齢は、1,000年以上と推定されています。
長い間川棚の歴史を見てきたんだね
室町時代には、山口を追われた大内氏最後の当主義隆(よしたか)が、この地で家臣の陶氏に敗れ、大内氏は敗走。
その時、命を落とした義隆の愛馬「ひばり毛」が、この木の根元に埋葬されたと伝えられています。
歴史あるクスの木を保護しようと、1970年代後半から地域の人々がクスの森を守る会を結成し、周辺を整備してきました。
現在ではトイレや駐車場も整備され、毎週土日にはボランティアの方々による解説も行われています。
川棚クスの森・現在の様子は?
2021年12月現在の川棚クスの森
現在の川棚クスの森は、落葉樹であるかのように葉が落ちていました。
以前の樹勢があって青々とした様子を知っていると、寂しく感じてしまいます。
クスの森のそばには、元気だったころの写真と「ずっと見守っています」と書かれた看板が設置されています。
看板の裏側には、部分的に枯損が確認されてから、現在までの経過がわかりやすく表示されています。
樹木医の診断によると、5段階ある健全度等級のうち下から2番目の「 衰退度Ⅳ(著しく不良)」。
根のひどい衰退が認められたそうです。
公園を整備した際の盛り土が枯れた原因とも考えられていましたが、原因は特定できないままになっています。
下関市や山口県などによって、地中の透水性、通気性を改善する措置を行っていますが、状況は一進一退。
今は、あたらに芽吹いた芽が、安定して枝を増やしているとのことです。
看板を見ると、クスの森が少しずつ樹勢を取り戻している様子がわかりますよ。
今度は地域のみなさんが、弱ってきたクスの森を見守っている。
クスの森は川棚地域の誇り、大切な一員なんですね
2023年3月現在の川棚クスの森
川棚クスの森のその後が気になり、立ち寄ってみました。
枯れたり芽がでてこない枝を切り落としたようで、幹に近くにたくさんの枝が積み重ねられていました。
川棚クスの森の元気を取り戻そうと、地元の方々が努力されている様子が伝わってきます。
2024年5月現在の川棚クスの森
新緑の季節ということもあり、生き生きとしたクスの森の姿を見ることができました!
しっかりと樹勢が回復している様子をうかがえて、うれしくなりました^^
枝葉が天を覆うような、元のクスの森のような姿になる日が待ち遠しいですね。
まとめ
「川棚クスの森」の現在の様子、歴史などをご紹介しました。
樹勢は弱くなった今も、クスの森はとても神秘的なパワースポットです。
ぜひ川棚クスの森に足を運んでいただき、パワーをもらってください。
そしてクスの森にもパワーを送ってあげてくださいね。
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