防府市には他にも歴史的に重要な名所があります。中でも防府天満宮近くの周防国分寺は歴史的に大変珍しく、重要な価値を持つお寺です。
防府市と言えば菅原道真公の防府天満宮・・・他にはどこか名所はあるの?そう思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
いえいえ、防府市にはたくさんの古刹や名勝が残されているんです。
今回は名所のひとつ、隠れた魅力あふれる周防国分寺の歴史、見どころ、文化財などについて、しっかりとご紹介いたします!

周防国分寺の歴史

国分寺とは

奈良時代、災害や疫病などが流行り、国民は貧困にあえいでいました。
聖武天皇はそんな国内を仏教で治め国内に平安を取り戻そうと考えた、と言われています。

国分寺は741年に聖武天皇の命によって、日本全国およそ60か国に建立された官立の寺院で、本来のご本尊は釈迦如来でした。現在のご本尊は薬師如来で、高野山真言宗に属しています。

周防国分寺の歴史

周防国分寺は聖武天皇の命で建立された国分寺のひとつです。
建物はその後火災で焼失したりしましたが、大内氏や毛利氏といった時の防府国主の保護により再建、修復がなされ、今に至っています。現在の金堂は1779年(安永8年)に毛利重就によって再建されたものです。

1957年(昭和32年)、境内が「周防国分寺旧境内」として国の史跡に指定されました。創建時の境内に、現在もそのままの規模や配置で建物が残っているのは珍しい例とされています。
また7年間にわたる金堂の平成の大修理での発掘作業の中で、金堂は奈良時代の創建時からその場所が動いていないことがわかっています。

境内の見どころ

仁王門

正面に戻ると華美ではなく質実剛健とした仁王門が、大木を従えてどっしりと佇んでいます。静かな境内が、より仁王門の存在感を増してくれているような気がしました。

金堂

門をくぐって境内に入ると、大きくて立派な金堂が目の前に現れます。荘厳です。
全国の国分寺の中で、このように大きな金堂が創建当初の位置に残っているのはとても珍しく貴重なのだそうですよ!

金堂は国指定の重要文化財に指定されています。

境内にある佛足石などの史跡

境内をじっくりと散策すると、全国にも100前後という珍しい佛足跡、菅原道真公が井戸に姿を映して自画像を描かれたと言われる水鑑の井戸、弘法大師像など、由緒ある史跡がひっそりと配置されています。

ぜひじっくりと境内を見て回られてくださいね。

金堂内の文化財

伽藍も歴史を感じられてとっても見ごたえがありますが、いちばんの見どころは金堂内の仏像です!! こちらの仏像は、ぜひ周防国分寺に来られたならば拝観していかれることをおススメします!

堂内には、ご本尊の薬師如来をはじめとする重要文化財、県指定有形文化財の仏像が50体以上も安置されています。

娘と訪問して金堂内も拝観させていただきましたが、所狭しと並んでいらっしゃる仏像の数々は圧巻です。まさかこの金堂の中にこんなに多くの由緒ある仏像が・・・とその荘厳な雰囲気に息をのむほどです。中は当然ですが写真撮影は禁止・・・言葉でしか雰囲気をお伝え出来ないのが残念です。


金堂内は拝観料大人500円小人300円。金堂裏の事務所にて16時まで受付しています(月曜休み)。

本尊藥師如来坐像(重要文化財)

坐高218センチ、金堂須弥壇の中央に安置されています。応永28年(1421年)の金堂再建時に制作されたものと考えられています。
また平成の金堂改修における仏像移動の際、ご本尊の胎内から応永24年(1418年)に火災で焼失した旧本尊の左手が出てきました

日光菩薩立像・月光菩薩立像(重要文化財)

本尊薬師如来の両脇に安置されており、平安初期の作とみられています。左右対称の仏像がつくられるものですが、この仏像は左右同じ形をしており、大変珍しいそうです。

阿弥陀如来坐像(重要文化財)

こちらは持仏堂に安置されており、拝見することはできません。
平安後期の特徴がよくあらわれている像です。無量寿仏ともいわれ、信仰すると来世には浄土に生まれかわるといわれています。

四天王像(重要文化財)

いずれも2メートルを超す大きな座像。須弥壇の四隅に置かれ、ご本尊の薬師如来を守護しています。全国に数多く残る四天王像のなかでも古いもので、平安時代後期の作とみられます。

実際に金堂内で拝見すると、仏像がよくわからない私もものすごく感動しました(笑)!ぜひご覧になられてくださいね。

年中行事・ライトアップイベント

周防国分寺では多くの年中行事が行われています。
中でももっとも大きな行事が4月第一土曜に行われる聖天尊大祭です。そして11月第一土曜日に行われる薬師大法要 柴燈護摩(国分寺まつり)も火渡りで知られています。どちらも終日、多くの人で賑わいます。


また春のゴールデンウィークや11月の薬師大法要前、一年に2回ほど夜間に境内のライトアップイベントも行われています。

幻想的な夜間ライトアップイベントの詳細については、こちらでご紹介しています^^

周防国分寺の施設情報

住所、電話番号

〒747-0021  山口県防府市国分寺町2-67 TEL 0835-22-0996

事務所の受付時間

午前9時から午後4時

金堂内拝観料金

大人 500円、小人 300円

休館日

月曜休館(月曜が祝祭日の場合は次の日が休館日)

駐車場

わたしが訪問したのは平日だったためか、他の参拝客はほとんどいなくて駐車場も空いていました。
車の駐車場はお寺の裏側にあたるので(自家用車7~8台分・無料)、門から参拝しようとするとぐるっと正面まで歩いて戻ることになります。

お買い物もされる場合は、正面から徒歩1分の「幸せますステーション スマイル防府」駐車場に止められた方が便利です。
「幸せますステーション」には山口県の特産品や防府のお土産、レストランもありますので、お土産品を買い求めたりちょっと休憩するのにも、良いと思います^^

アクセス

車の場合・・・山陽自動車道防府西IC、防府東ICよりおよそ20分
公共交通機関の場合・・・JR防府駅から防長バス②乗場、阿弥陀寺行・国分寺下車(バスは一日9便)
周辺観光地から・・・防府天満宮から徒歩10分、毛利氏庭園から徒歩10分程度

まとめ

防府天満宮よりもひっそりとしていますが、大変由緒があり、文化財も歴史的に重要なものを数多く所蔵している古刹です。
市内に7~8年住んでいながら周防国分寺はこれまで訪れたことがなく、こうしたきっかけをいただくことで初めてその素晴らしさに触れることができました。
ぜひ防府市観光の際は周防国分寺にも足を延ばしていただき、静かな雰囲気の中にたたずむ歴史的な価値のある伽藍、そして多くの文化財をご覧になっていってくださいませ。

たくさんの方が周防国分寺の素晴らしさに触れてくださると、幸せます。