「ぶち」は山口弁のなかでもよくつかわれる、代表格の方言です。
山口弁はやわらかい方言と言われていますが、その中でも「ぶち」はとくに可愛くて使いやすいので、県民にとってなじみ深い言葉です。
今回は山口弁の「ぶち」の意味、使い方、「ぶち」が使われるようになった経緯、ゆるキャラについて解説します^^

ぶちの意味・使い方

「ぶち」は、「非常に、とても、すごく」というような意味の副詞です。
ぶち怖い、ぶち暑いのように、いつもより程度がひどかったら(すごかったら)「ぶち」をつけます。

用例
・うち、あんたのことぶち好きなんっちゃ(わたし、あなたのことすっごくすきなのよ)
・この傷薬、ぶち沁みるわ~(この傷薬、すごく沁みるわ~)

すごく、とてもと表現するよりも、ちょっとかわいらしく感じますよね^^
県民なので気づかなかったけど、「ぶち」はなかなかいい方言だな~

ぶちの歴史

調べてみると、今使われているような「ぶち」は伝統的な山口弁ではないそうです。
もともとの「ぶち」は、「打つ(ぶつ)」が形を変えて動詞につくようになったそうで、例えば「ぶち殴る」「ぶちめぐ(壊す)」のように、荒々しい様子や程度を表す表現でした。

それが少しずつ形を変え、若い人たちの間で1970年代ごろから、今のような可愛らしい形(「ぶち真面目」「ぶち食べる」など)で使われるようになってきたのだとか。(「山口弁よもやま話」より参照)
若い人たちが新しい言葉を生み出すのは、今も同じですねー。どんどん新語ができてきて、ちょっとついていけてない1970年代生まれ・・・(-_-;)

というように、「ぶち」が流行り始めた当時も、「そんなはしたない言葉を使うなんて・・・」と思われる年配の方々も多かったそうですよ。
でも、大人しいイメージのある山口県で、新しい言葉が自然と生まれてきてたっていうのが県民としてもすごく意外でした。すごいぞ山口(笑)

なお、この「ぶち」は広島弁でも使われるそう。北九州でも使われているとか。
山口県のみ、という方言ではないようです。

「ぶち」にちなんだゆるキャラも

防府市の防府観光マスコットキャラクター「ぶっちー」をご存知ですか?
2013年に全国から応募のあった717作品の中から、防府市内の小中学生の投票によって選ばれたのが「ぶっちー」です!
ネーミングは方言の「ぶち」から「ぶっちー」になったんでしょうね。

ぶっちは、防府市の花の妖精。
髪の毛が山口県、お花の飾りが防府市の花である梅の花、身体には防府天満宮の鳥居がかたどられています。
ぶっちー、ぶちかわいいですよね^^

防府市内の観光スポットやあちこちのイベントに、ぶっちーが出現しますよ。
防府天満宮大鳥居そばにあるまちの駅「うめてらす」には、「ぶっちーグッズ」がたくさん置いてあります^^

他県民を魅了・「ぶち」きらめき隊?

あれは2001年の夏。
山口県旧阿知須町のきらら浜で「山口きらら博」が開催されたのを覚えている方、いらっしゃるでしょうか。

きららドームの中で連日ライブ上演されていた、山本寛斎さんプロデュースの「やまぐち元気伝説」。
音楽と光、水の演出をふんだんに使った大興奮のライブショーだったのですが(ものすごく豪華だったんですね~。時代を感じる・・・)、そのステージのフィナーレに大勢の県民ボランティアダンサーの方々が登場し、元気いっぱいのダンスを披露していました。

(山口きらら博HPよりお借りしました)

その県民ボランティアダンサーの方々の名前が「ぶちきらめき隊」だったんですねー。
まさに、「ぶち」(とっても)きらめきたい!と、メインパビリオンできらめいていたんですが、県民ダンサーさんのネーミングに使うとは、他県民の寛斎さんにとっても「ぶち」は山口県オリジナルの面白い方言だったんでしょうね。ちなみに、なんたんも参加してました・・・一応(;’∀’)

まとめ

山口弁の「ぶち」の意味、使い方、雑学?をお伝えしました。
県民のみなさんにも、もっと「ぶち」に親しんでもらえたらな、使ってもらえたらな、と思いますし、県外の方にも山口県民と話すのを楽しんでもらえたら、と思います^^

・ほかにもどんな山口県の方言が?・山口の方言まとめもどうぞ