防府天満宮周辺のお店で見かける「ほうふ天神人形」
人の形と干支の形があって、思わず手に取ってしまいそうなくらいにとってもかわいい、焼き物の人形です。
ですが、そもそもこの天神人形とはいったい何なのでしょう。そしてほうふ天神人形には、どんなご利益があるのでしょうか。
気になったので、今回は天神人形の由来と、防府天満宮のほうふ天神人形について調べてみました。

天神人形とは?

天神人形とは、天満宮の御祭神・菅原道真公をモチーフとした人形です。
農耕の神、学問の神として祀られている道真公は、江戸時代には寺子屋で学問の神様としてあがめられました。

この頃から全国各地の天満宮の周辺や人形店で、道真公を模した人形が作られるようになりました。
その人形は土の練り人形だったり、張子の人形だったり、土鈴だったりと作り方もさまざま。大きさも色もばらばら。
さらにはその姿も立っていたり座っていたり、神牛に乗っていたり。その土地土地で特徴のある天神人形が作られていました。
今でもいくつかの地域で天神人形の風習が残っていて、子どもの成長や学業成就を願って初節句の時に贈られているそうです。

ほうふ天神人形の由来

ほうふ天神人形パンフレットによると、防府天満宮の周辺でも天神人形は販売されていたようですが、現在まで残っているものはありませんでした。
天神信仰が厚かったあの幕末の志士・高杉晋作も天神人形を持っていたのだそう(『高杉晋作の天神信仰』(一坂太郎著)に記載)。
その防府天満宮の天神人形を、2015年に現代版の天神人形「ほうふ天神人形」として復活させました。

防府天満宮にお参りに来られた方々の気持ちを後押ししてくれるように。そして、自分の代わりに参拝してくれた方に対して、「幸せます」(ありがたい、うれしいなど)な気持ちになってくれるように。
そんな思いが込められて現代によみがえったのが、「ほうふ天神人形」です。

腕を広げたその立ち姿は丸みを帯びて可愛らしく、着物の朱色と白いお顔が紅白でとてもおめでたい色合い。梅の模様も入り、紅白の梅も思い浮かびますね。
また焼き物の肌触り?が柔らかさを感じさせて、見ていてほんわりした気持ちになります。
一昨年から道真公の人形に加えて、干支の人形も加わりました。こちらもまたとってもかわいいです。十二支そろえたくなりますね。

ほうふ天神人形は参拝に使うの?

全国の風習に残っている天神人形は、おひな様のように初節句前に飾ったりするのですが、ほうふ天神人形は一緒に参拝します。

まずほうふ天神人形を購入し、拝殿前に行きます。そして参拝者と同じ方向に向けて、参拝します。
そのあと、御守授与所にて巫女さんに“奉拝 防府天満宮”の印を人形に押してもらいます。

どこで手にできる?

「ほうふ天神人形」(1つ820円)は、防府天満宮周辺のお店で入手することができます。

天とて屋かふぇ
防府天満宮表参道右側
年中無休、11:00~16:00(土日、祝10:00~16:00)
入口入って雑貨や手作り品とともに置かれています。

まちの駅「うめてらす」
防府天満宮表参道入口左側
年中無休、9:00~18:00(お土産コーナー)
お土産コーナーのレジ左横に置かれています。
まちの駅「うめてらす」についてはこちらで詳しくご紹介しています。

紅梅殿
防府天満宮境内の休憩所(幸せますステーション)
定休日 不定休、10時~15時
お土産品やグッズ売り場に置いてあります。

まとめ

「ほうふ天神人形」についてご紹介しました。

伝統的な天神人形とは違い、現代版の「ほうふ天神人形」は人形と一緒に参拝することで、参拝する人の願いの気持ちをより大きくして天神さまに届くように後押ししてくれる、より幸せを増してくれる存在です。
まるでかわいい応援団のような感じですね。そういえば、ポーズも応援してるみたいに見えてきました(笑)

ですので防府天満宮に参拝の際は、ぜひほうふ天神人形を手にしてご参拝くださいませ。
きっと、想いをより大きくお伝えし、幸せな気持ちもより大きく受け取ることができることと思います。「幸せます(増す)」ですね。