2023年5月3日(水・祝)、「しものせき海峡まつり」におけるメインイベントとして「先帝祭(せんていさい)」が行われます。

「先帝祭」は、太夫らによる上臈道中(じょうろうどうちゅう)、赤間神宮での上臈参拝(じょうろうさんぱい)が行われ、毎年40万人以上の人出で賑わうイベントです。

つぶた
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先帝祭ってどんなお祭りなの?
なんたん
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8歳で亡くなった安徳天皇を偲ぶお祭りなのよ。詳しくはこれからみて行きましょう

この記事では、2023年の先帝祭のスケジュール、その歴史や由来、見どころについてご紹介します。

先帝祭・2023年の日程、スケジュール

先帝祭では、下関市街を太夫たちが外八文字を披露したながら練り歩く上臈道中、赤間神宮にて本殿祭・奉納行事、そしてクライマックスの上臈参拝が行われます。

下記の表の場所をクリックすると、地図が表示されます。

上臈道中 3日(水・祝)
9時30分~11時30分
(伊崎町西部公民館前~唐戸商店街)
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外八文字をつぎの4ヶ所で10分間ずつ披露するよ

西部公民館前 9時30分~9時40分
グリーンモール商店街 10時~10時10分
豊前田商店街 10時30分~10時40分
唐戸商店街  11時20分~11時30分
上臈参拝 3日(水・祝)
13時~15時(会場:赤間神宮) 

当日の駐車場、アクセスは

駐車場

唐戸、下関駅周辺には観光スポットの有料駐車場や市営駐車場などが数多くありますが、ゴールデンウィークはどこも満車になり、道路も混雑します。できるだけ公共交通機関でお越しください。

唐戸、下関駅周辺の駐車場詳細については、下関シティプロモーションサイトに掲載している「関門海峡エリア駐車場案内」を参照ください。

なんたん
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例年、上臈道中が行われる9時~12時の間、規制が行われます(上臈道中の通過後は規制解除されます)
つぶた
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車で来場の場合は交通規制に気をつけてくださいね

交通アクセス

赤間神宮までは、JR下関駅からサンデンバスで約10分です。

下関駅付近の伊崎町西部公民館前、豊前田商店街と、徐々に赤間神宮にむけてパレードしますので、天気が良く上臈道中を見ながらでしたら、下関駅から徒歩でもイベントの多い唐戸地区まで行くことができます(徒歩約30分)。

なんたん
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関門海峡の対岸にある福岡県門司港マリンゲートからは、関門汽船を使うと約5分で唐戸桟橋へ着きます。唐戸桟橋から赤間神宮は徒歩15分くらいです

先帝祭の歴史、由来

先帝祭の由来は、平安時代の源平合戦にさかのぼります

壇ノ浦の戦いで平家が源氏に敗れると覚悟した二位の尼は、三種の神器と当時8歳だった幼い安徳天皇を胸に抱き、壇ノ浦の海に入水します。
生き残った平家の者たちの中には、平家再興を図ろうと山にこもっていた者たちもいましたが、機会を図れずに漁業を営む者もいました。

また、宮廷でしか生きたことのなかった女官たちは、地元の住民に助けられ、付近の山の草花を摘み取っては港に泊まる船人に売ってほそぼそと生計を立てていました。

これらの生き残った者たちは、先帝(安徳天皇)のご命日になると毎年欠かすことなく、昔ながらに身なりを整え、重々しい立ち振る舞いで先帝の御影を安置しているお堂に参拝を続けていました

(赤間神宮)

女官が絶えた後、江戸時代になって遊郭ができ、廓の主人が女官たちのまごころとその美しい出で立ちを伝えようと、お抱えの遊女たちに参拝を続けさせたといわれています(諸説あり)。

時代とともに移り変わりながら、昭和41年から現在まで、華やかな先帝祭として引き継がれています

太夫とは?太夫は何人?

上臈道中を行うのは5人の太夫(たゆう)です。

なんたん
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振袖太夫(一番太夫)、二番太夫、三番太夫、四番太夫、そして傘留め太夫の5人です

もともと太夫とは、芸妓さんの中でも芸と教養とを兼ね備えた女性に与えられる最高位の称号です。
先帝祭では、その太夫役は日本舞踊の名取の中から推薦で選ばれます。

先帝祭・見どころは

上臈道中

(2019年の上臈道中の様子)

江戸時代に参拝を続けた遊女のきらびやかな道行きを受け継ぎ、現代でも艶やかな衣装を身に着けた太夫たちが稚児(ちご)、警固(けご)、官女、禿(かむろ)を従えて、市内を練り歩きます。

途中4カ所で、高下駄をはいて独特の歩き方である「外八文字」を披露しながらのパレードです。

太夫が身に着ける衣装は合計25キロを超えるほどの重さなのだとか…!
その大変さを全く感じさせない美しい足さばき。ほれぼれしてしまいます。

上臈参拝

(上臈参拝/山口県観光サイトフォトダウンロードより)

祭りのクライマックスとなるのが上臈参拝です。

赤間神宮の水天門から本殿へと架けられた赤い橋のスロープの上を、太夫が外八文字で上がっていきます。

赤い橋と艶やかな衣装を着た太夫と、まるで竜宮城のような水天門…。ほんとうにため息をつくほどの美しい光景です。

(上臈参拝/山口県観光サイトフォトダウンロードより)

外八文字の道行きだけでなく、拝殿での安徳天皇への参拝の様子も大変優雅で美しく、観る人の目を引き付けます。

この艶やかな道行きは、安徳天皇のご命日の参拝の一環。平家の人々の思いが連綿とつながる先帝への神事です。

まとめ

安徳天皇を偲ぶ「先帝祭」についてご紹介しました。

コロナ禍以前の2019年、子どもたちと上臈道中を目の前で見ることができ、その美しさにとても感動しました^^

源平の時代からの、先帝(安徳天皇)への思いを受け継ぐこのお祭。美しくも悲しい思いを秘めた太夫の道行きを、ぜひ間近でご覧になってくださいませ。

この記事が先帝祭にいらっしゃる方のお役に立てたら、幸せます。

■先帝祭が行われる「しものせき海峡まつり」の内容、見どころはこちらでご紹介しています。