
800年以上の歴史を持つ、下関の奥座敷川棚温泉。
守護神青龍の伝説が伝わる温泉街です。
毎年5月に行われる「川棚温泉まつり」は青竜伝説にちなんだおまつり。
さまざまなイベントが開催され、市内外からたくさんの観光客が訪れます。

ホタルも舞う季節だし、きれいだろうなぁ

川棚温泉まつり2022特別企画・妙青寺ライトアップ
(川棚温泉観光協会インスタグラム投稿より)
開催日時:2022年5月27日(金)~29日(日)
点灯時間:18時~21時(最終日は20時まで)
開催場所:妙青寺、川棚温泉交流センター川棚の杜
アクセス:JR川棚温泉駅から車で約3分
駐車場:川棚温泉交流センター
問い合わせ先:川棚温泉まつり実行委員会(083-772-0296)

イベント内容は?
(「川棚温泉 きもの伸裳」の投稿より)
3日間とおして妙青寺で夜間ライトアップを開催、川棚温泉交流センター川棚の杜でも、展示が行われます。
青龍の跡(あしあと)をテーマにした境内のライトアップ
青龍大墨絵の本堂への展示
川棚饅頭の振る舞い ※数量限定
第17回山頭火俳句コンテスト 応募作品の展示川棚温泉交流センター
◇川棚の杜にて◇
神事「せぎ餅」に使用する臼の展示
青龍の展示
川棚子ども園 園児による青龍ぬり絵展示
メインイベントデーは28日(土)。
川棚温泉交流センター・川棚の杜まちなか広場にて、イベントも開催されます!
ボランティアガイドによる無料ガイド(15時~18時)
青龍太鼓の披露(18時頃)
川棚の杜 壁面ライトアップ(18時~21時)


川棚温泉に伝わる青龍伝説とは?
大昔、川棚は沼地で、そこには青龍が住んでいました。
しかし大地震が起き、青龍は死んでしまいます。
青龍を哀れんだ地元の人々は、青龍権現として祀り、神前で太鼓を打ち鳴らしました。
すると、沼地から温泉が噴き出したではありませんか!
これが川棚温泉の始まりで、多くの人々が温泉の恩恵にあずかったといわれています。
しかしその後温泉が枯れてしまい、温泉も青龍も忘れられてしまいました。

室町時代の初め、この一帯を疫病と日照りが襲い、三恵寺の住職であった「怡雲(いうん)和尚」は、仏に祈り続けました。
するとある晩、薬師如来のお告げを受け、温泉を掘り返すと湯が湧き出してきたのです。
その湯のおかげで、人々の病が回復していったといわれています。
それからは二度と源泉を枯らさないように、青龍を守護神として祀り、祈りを欠かさないようにしたのだそうです。
この青龍権現への祈りが、今の川棚温泉まつりにつながっています。
川棚温泉まつりの見どころは!
今年は特別企画バージョンのため、せぎもち神事や青龍御幸は行われませんが、例年行われている川棚温泉まつりの内容、見どころをまとめました。
川棚温泉まつりの伝統を少しでも知っていただけたらと思います。
せぎもち神事
(豊浦町観光協会ホームページよりお借りしました)
せぎもち神事は、かつて川棚一帯に疫病が流行った際、温泉の守護神・青竜権現にお餅を供えたところ、疫病が治まったという伝説に基づき、江戸時代(1660年)から現在まで続く伝統的な神事です。
青竜権現の祠の前で、餅をつこうとする村人(善玉)と、それを阻止しようとする災厄(悪玉)の手に汗握るせぎ合いが繰り広げられます!
毎年せぎ餅参加者は募集されるようです。
せぎ合いの末に悪玉の厄も落とされるので、厄落とし、無病息災祈願におすすめだそうですよ。
青竜御幸(せいりゅうごこう)
(川棚温泉観光協会投稿より、青龍の展示)
せぎ餅神事で降臨した全長7メートルの青竜は、男衆に担がれ、太鼓の音とともに川棚温泉街一帯をにぎやかに練り歩きます。
妙青寺灯明アート&ライトアップ
雪舟が造営したとされる回遊式の雪舟庭が残されている妙青寺。
その境内では、地元の子供たちが絵を描いた灯明アートが飾られ、ライトアップします。優しい、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。
そのほか川棚温泉ならではのイベントが
温泉街ならではの当日限定お得な温泉入浴チケット販売(300円)、ゆっくり足湯でくつろげる足湯茶屋(無料)が楽しめます。
川棚温泉を愛した山頭火にちなんだ俳句コンテスト、山口県民になくてはならない餅まき(福もちまき)などなど、おまつりの夜を盛り上げるイベントが満載です。
まとめ
今回は「川棚温泉まつり」をご紹介しました。
以前のこのお祭りは、全国から集まるよさこいの演舞を中心としたおまつりでしたが、数年前から川棚温泉の伝統を中心に据えた内容に刷新されました。
じつはわたし、若かりし頃にこのおまつりのよさこいに参加したことがあって(;^_^A、はい、とても思い出深いおまつりです。帰りに川棚グランドホテルで瓦そばを食べて帰りました(笑)
地元川棚温泉の伝統を大切にしたおまつりに生まれ変わった「川棚温泉まつり」。
ぜひ、川棚温泉街の温かいお祭りの夜を楽しんでみませんか。