室町時代、大内氏が京の鴨川に見立てた一の坂川。
市街地なのに豊かな自然が残っている一の坂川は、ゲンジボタルボタルが美しく乱舞するスポットです。
例年ホタルの見頃である、5月末から6月はじめにかけての一週間を「ほたる観賞Week!」に設定し、「ほたる祭り」のイベントを開催しています。
楽しみだね♪
この記事では、2024年の「ほたる観賞Week!」の開催日程や「ほたる祭り」の内容、山口とホタルの歴史などについてご紹介します。
一の坂川「ほたる観賞Week!」開催日程、場所
日程 | 2024年6月1日(土)~6月7日(金) ※6月1日(土)は、「ほたる祭り~ほたるの夕べ~」を開催 |
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場所 | 山口市一の坂川一帯 ※交通規制は1日(土)のみ |
駐車場 | 6月1日(土)のみ臨時駐車場あり その他の日は、近隣の有料駐車場をご利用ください。 |
問い合わせ先 | 【平日】山口市観光交流課(☎ 083-934-2810) 【土日】山口ふるさと伝承総合センター(☎083-928-3333) |
そのほか | 一の坂川、堅小路、大殿大路周辺では、古民家や店舗の軒先に蛍かごを120個吊るします。 期間:~6月10日(月) |
一の坂川のホタルの見頃
(山口観光コンベンション協会インスタグラム投稿より)
例年一の坂川では、たくさんのホタルが乱舞するであろう時期(5月末~6月はじめ)を「ほたる観賞Week!」に設定しています。
最盛期には、一晩に飛び交うホタルはおよそ1000匹!
一の坂川の周りを、まるで天の川のように飛び交うホタルを見ることができます。
とても幻想的な世界です。
また、雨の日や風のある日も飛ぶ数は少ないとのことです。
ホタルの見頃の時間は、19時30分~21時頃。
この時間帯は光っている数が多いそうです!
一の坂川の周りには、風情のあるお店やカフェがたくさんあります。
また川から少し離れた大殿大路にも、大内氏の時代を偲べる神社や古くから続くお店などがありますので、ホタルを鑑賞する前に街歩きを楽しむのもおすすめです。
6月1日(土)は「ほたる祭り~ほたるの夕べ~」
「ほたる鑑賞Week!」初日に開催される「ほたる祭り~ほたるの夕べ~」では、展示販売をはじめ、イベントが盛りだくさんです。
イベント内容
展示と販売 | 展示:9時~20時 販売:16時~20時 |
山口ふるさと伝承総合センター |
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ほたる回廊 | 18時~ | 一の坂川多目的広場 |
露店 | 18時~ | C・S赤れんが前、亀山公園ふれあい広場 一の坂川交通交流広場 |
野外くつろぎコーナー | 18時~ | C・S赤れんが前芝生広場 |
大殿小児童によるゲンジボタル関連作品展示
お茶席(16時~、300円)
蛍かごワークショップ
蛍かごランタンの展示
伝承センターものづくり教室作品展示
手づくり陶芸品チャリティー販売(16時~)
灯りの競演 陶芸ランプシェード
ゲンジボタルの飼育パネル展示
おおどのコミュニティ協議会パネル展示(大殿のお雛様和歌を詠む)
湯田温泉直送の足湯
山口ドーナツ販売(16時~)
駐車場・交通規制
車両交通規制 | 一の坂川周辺道路(18時~22時) |
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臨時駐車場 | 山口県立図書館駐車場、県庁駐車場(18時~22時) |
臨時駐輪場 | 山口ふるさと総合伝承センター、亀山公園ふれあい広場(18時~22時) |
ほたる祭り当日は、18時~22時の間、一の坂川周辺道路の車両交通規制が行われます(雨天中止の場合を除く)。
そのため、祭りの日は車のライトを気にすることなく、ゆっくりと暗闇を飛び交うホタルの光を眺めることができますよ。
また、山口県立図書館駐車場、県庁駐車場が、18時~22時の間、臨時駐車場として開放されます。
そのほか周辺には、香山公園駐車場、堅小路観光用駐車場、史跡大内氏遺跡 見学者用駐車場といった無料駐車場もありますので、ご利用ください。
自転車で来場される方は、山口ふるさと総合伝承センター、亀山公園ふれあい広場が臨時駐輪場になります。
会場内は混雑するので、駐輪場に停めてくださいとのことです。
夜の一の坂川周辺では、トイレが心配かもしれませんね。
山口ふるさと伝承総合センターと瑠璃光寺五重塔のトイレは22時まで、十朋亭維新館のトイレは20時まで利用できますので、ご安心ください。
山口とゲンジボタルの歴史
山口にゲンジボタルが住み着いたのは、大内氏の時代にさかのぼります。
京の都から姫君を迎えましたが、都を懐かしむ姫の心を慰めようと、京都宇治のホタルを取り寄せたそうです。
これが、山口にゲンジボタルが土着した由来といわれています。
山口は昔から、たくさんのゲンジボタルの姿を見ることができる場所でした。
ホタルの数が多すぎて、メスを追うオスの群れ同士がぶつかり合う「ホタル合戦」が一日に何百回も見られる名所だったそうです。
大内氏の時代から、山口では旧暦の4月20日(5月末、6月はじめ)をホタルの縁日としており、この日はホタル狩りをせず、かごに飼っていたホタルを逃がしたりしたのだとか。
豊富な一の坂川のホタルは、昭和10年に国の天然記念物に指定保護されました。
しかし、一時は農薬や洗剤といった環境汚染によって、ホタルの数が減ってしまいます。
昭和40年代から、ホタルが棲みやすい環境を整えようという動きが始まり、昭和46年に行われた改修工事では護岸に水生生物を植えるなど、ホタルを守るための工事が行われました。
おかげで現在では、毎年たくさんの数のホタルを鑑賞することができています。
環境も良くなりましたが、一の坂川がホタルの名所であり続けられるのは、地元の皆さんの努力のおかげです。
「大殿ホタルを守る会」の方々や大殿小学校の児童のみなさんが、約30年にもわたってホタルの人工飼育・放流に努め、また川の周辺を掃除してくださっているんですよ。
一の坂川のホタルロードは環境省により「ふるさといきものの里百選」に選定されています。
地元の方々のホタルの保護、飼育や山口のホタルの歴史については、山口ふるさと伝承総合センターのホームページから詳しく見ることができます。
>>山口ふるさと伝承総合センター
まとめ
「一の坂川ほたる鑑賞Week!」と「ほたる祭り」について、山口のゲンジボタルの歴史とともにご紹介しました。
大内氏の時代から、ホタルとともに歩んできた一の坂川。
その歴史を絶やさないようにと、地元の方々が長年度努力されてきたおかげで、今もこうして美しく幻想的な光景を楽しむことができています。本当にありがたいですね。
たくさんの方に一の坂川のホタルを知っていただけると嬉しいです。