下関市にある中国百名山のひとつ、竜王山。
その麓にある龍王神社はたいへん歴史が古く、神功皇后の伝説などが残されている由緒ある神社です。
竜王山を背にして、海に向かって田園風景の中に鎮座するその様子は、海に至るまで広がる土地を、竜王山とともに見守っているかのよう。
雰囲気もよく、佇まいも美しい神社なんですよ。
静かで気持ちのよい神社ですよ
この記事では、下関市にある龍王神社の場所やアクセス、ご由緒などについて、ご紹介しますね。
龍王神社の場所・アクセスは?
龍王神社があるのは、下関市吉見地区。
海沿いの国道191号線から、山沿いの方向に入って道なりに進んで行くと、右手に見えてきます。
北浦方面からの場合、国道から曲がる信号交差点は、吉見駅前交差点の次。
下関市街方面からの場合、業務スーパーがある交差点の次の信号になります。
電話番号:083-286-2464
駐車場:周辺にあり
※境内にも数台分駐車スペースがあり、参道から車で進入できます。参道は少し狭いのでご注意ください。
アクセス:
・山陰本線JR吉見駅から徒歩15分(1.2㎞)
・山陰本線JR川棚温泉駅から車で15分(およそ10㎞)
・中国自動車道下関インターチェンジから車で25分(およそ15㎞)
御朱印:あり
トイレ:あり(おそらく古いと思います)
龍王神社はどんな神社?ご由緒は
龍王神社は、合祀によってできた神社です。
大正時代、乳母屋神社に大綿津見神社を合祀し、今の龍王神社となりました。
ここでは、乳母屋神社と大綿津見神社のご由緒を、それぞれご紹介します。
乳母屋神社
龍王神社由緒略記によると、乳母屋神社は第8代孝元(こうげん)天皇の頃、鎮座したとされています。
第43代元明(げんめい)天皇の時代(奈良時代)に、今の場所に社殿を再建。
乳母屋神社は、たいへん歴史ある古社だったことがわかりますね…。
御祭神は、玉依姫命(たまよりひめのみこと)。
ご利益は安産、乳授といわれており、産後、お乳の出が悪い方が参拝されることも多いそうですよ。
大綿津見神社
合祀された大綿津見神社は、第12代景行(けいこう)天皇20年(古墳時代)に鎮座したとされています。
こちらもかなり歴史が古い神社ですね
大綿津見神社は上中下宮と3社あり、竜王山の麓にある神社が下宮、山の中腹に中宮、山頂付近に上宮が鎮座しています。
龍王神社には、神功皇后の伝説が残されています(※神功皇后wikipediaはこちら)。
神功皇后が三韓出兵の際、竜王山に登って大綿津見神に祈願したそうです。
その後無事凱旋し、大綿津見神に感謝の報告をしたと伝えられています。
また、大綿津見神社は、古くは龍王社といわれていたとのこと。
水の神である八大竜神をお祀りしており、雨乞いの神としても崇敬されています。
御朱印はある?
こんなに古い歴史と立派な由緒がある龍王神社。
御朱印をいただきたくなりますね。
神社の社務所は、楼門を入って右手にあります。
誰もおられない場合は、参道の脇に神主さんのお宅があるので、お声がけしてもよいかもしれません。
龍王神社の御朱印は、こちらのサイト(ホトカミ)内、龍王神社のページからご覧いただけます。
境内の見どころは
静かで心地よい境内
龍王神社の境内には、大綿津見神社のほか、七福神を祀る尾崎八幡宮や河内神社など、数多くの神社が移転合祀されています。
お手水のさらに奥側には、たくさんの末社が。
なかには、池にかかる石の橋を渡って参拝する神社や、お稲荷さんもあります。
龍王神社樹林
元明天皇の時代にこの地に再建されたころ、乳母屋神社は長門国第3鎮守の杜といわれていました(龍王神社由緒略記より)。
「長門国第3鎮守の杜」が、この鎮守の森のことなのか、長門国三ノ宮なのかがはっきりわかりませんが、龍王神社には自然記念物に指定された「龍王神社樹林」があります。
暖林帯の極盛相に近い状態がよく保たれ、イチイガシ・ヤブツバキ群落として、県内ではほかに例を見ない特色を持つ樹林なのだそうです(龍王神社樹林説明書きより)。
樹林の中は静かでほっとしますよ。
まとめ
下関市にある龍王神社をご紹介しました。
心地よいためよく参拝させていただいていましたが、こんなにも由緒と歴史のある神社だったとは…。
ほぼ知りませんでした(;^_^A
背後にそびえる竜王山は、初心者の登山に人気の山。
ぜひ竜王山登山の際、また、近くにある吉見温泉においでの際に、龍王神社にお参りくださいませ。
泉質のよさで有名な、吉見温泉センターについては、こちらの記事でご紹介しています。
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